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  野外実習場はもう開催が明日だけあって、大分準備が

" 野外実習場はもう開催が明日だけあって、大分準備が進んでいた。

「どーも、お疲れさまです」
「ああ、カレナくん。どうしたの?」
「フィーセンパイからお届けモノで」
「持ってきてくれたの 債券 香港 助かるわ」

フィー、ことスフィード・スレーヤは生徒会室で擦れ違ったセンパイの名前だ。

学年は4年。
目の前のセンパイ、レイシー・レンフォードも同じ学年で、俺が預かった1枚の紙を嬉しそうに受け取った。

紙にはいっぱいに魔法陣が書かれている。
それは「印」を付けた物を大きさ問わず呼び寄せるための魔法陣で、レイシーは苦もなく魔法陣を発動させて荷物を受け取った。

これはこの世界では割と一般的なやりとりだ。
当然、まごつく理由もない。

それでついでに押しつけられた用を片付けた俺は、レイシーと軽く会話を交わした後、本来の仕事のためにその場を離れる。植髮 流程

会長、チガヤに頼まれた仕事は、これよりはもう少し手間が掛かるものだ。
とは言ってもチガヤは有能な生徒会長なので、1年の実行委員に難し過ぎる仕事を割り振ることはない。
やることは基本的に、簡単な雑用レベルである。

野外実習場で唯一ベレー帽を被った生徒に近づいて、作業中のそいつに声をかけた。

「ネカ、お疲れ」

呼び掛けた先――特待生のネカ・グリンファストは、すぐに作業の手を止め俺を見上げる。

「あー、カレナくん。お疲れー」
「手伝いに来た」
「独断でー?それとも指示でー?」
「会長の指示」
「わかったー。じゃあ頼むよー」

これが1年Aクラスの実行委員、入学式で挨拶した「新入生代表」の生徒だった。

実を言うと最初新入生代表は特待生トップのツァイだったのだが、ツァイはこれ以上目立つのは御免だと辞退したため、次点のネカに回ってきたのだと言う。
正直ズルいと思ったと、ネカは笑った。

ネカの手元にあるのは、無属性の選出競技で使う「お題」だ。
中身の案は既に出ていて作るだけなのだが、これを開く所から無属性魔法を使わせる趣旨のため、紙を封筒に入れたのち、一々魔法を掛ける必要があった。

野外実習場の片隅に作成した「道具置場」で黙々とそれをやっていたネカを、俺が手伝いに来たわけだ。

「ミル・クロは使えるー?」
「いや。クローラは使えるけど、閉じるのは…。ミル・カイヤとかリーンデアなら」
「ミル・クロは使えないのにミル・カイヤ使えるんだー?珍しいねー」"